考える葦のはしくれ

はんなり理系女子大学生。趣味と日常と煩悩。

【小説】「何者」 朝井リョウ著 (9月11日~9月17日)

10月15日(土)公開予定の映画「何者」の原作を読んだ。就活を行う5人の大学生たちが1つの部屋『就活対策本部』に集い、就活を行っていく中で互いのSNSに零れる本音・就活状況から人間関係は複雑化していく。SNSと人間関係について考えさせられる作品だった。

 

朝井リョウさんの学生目線で、思わず「わかるな」と思ってしまうような文章の書き方は圧巻だった。彼の作品を読むのはこの作品が初めてだったのでこれから他の作品も読んでみたい。

 

相手とは違う見方をして批評することで「自分は他の人と違っているだろう」とさらけ出したり、意識高い者のやる事為す事を心のどこかで鼻で笑っている。そんな行動に心当たりがないわけではない。「じゃあ自分はどうなんだ」と問い詰められてもぐうの音も出てこない。相手の事を批判するのではなく、もっと自分の創造力をはたらかせて相手を見つめてみる。

 

また、自分が積極的に行動していこうと思った。他の人の近況を見たり人間分析をして誇っていてもそれが将来役立つわけではない。他人と自分を比べて一喜一憂しているんだったら、もっと良くなるようにまず小さな行動を積み重ねて行け、と言われた気がした。

 

映画の方も見てみたい。まず魅力的なのが主題歌だ。主題歌「NANIMONO」を中田ヤスタカ×米津玄師がコラボして作ったとの事だが、テンポが良く中毒性があった。また、キャストも今を時めく人気俳優が多く出演している。レンタルが始まったら是非借りて観賞しようと思う。